石材加工で起きやすい「見えないムダ」

御影石や大理石のブロックから、厚み20mm・30mm・50mmのカウンタートップや床材を切り出す現場を考えます。多くの場合、各厚みごとに別のブロックを使い、それぞれの面でXY方向の配置を検討します。

しかしこのやり方では、面積上はきれいに配置できていても、厚み方向で大きな余りが生じているケースが頻発します。

厚み方向の余りが廃材になる

厚み200mmのブロックから厚み50mmの部品だけを切り出すと、残り150mmは使えない余りになります。面積歩留まりは高くても体積で見ると25%しか使っていません。厚み30mmや20mmの部品と組み合わせれば、同じブロックからまとめて切り出せる可能性があります。

廃材の処分コストも発生する

石材の廃材は重量があるため、保管・運搬・廃棄のいずれにもコストが発生します。材料費だけでなく廃材処理費も含めて考えると、歩留まり改善の経済的効果はさらに大きくなります。

石材加工の主な用途と素材

長方形・正方形の部品として切り出されることが多い石材を示します。

素材 主な切り出し部品 特徴
御影石(花崗岩) カウンタートップ、床材、外壁タイル 硬度が高く耐久性に優れる。建材として広く使われる
大理石 床材、壁材、テーブルトップ 意匠性が高く高級感がある。内装材として需要が高い
砂岩・石灰岩 外壁タイル、庭石、モニュメント 加工しやすく多様な用途に対応
人工大理石(人造石) キッチンカウンター、洗面台 均質で色のバラツキが少ない。住設向けに需要が多い

石材は1枚あたりの単価が数万円に上ることも多く、月間購入費が100万円の現場で歩留まりが5%改善すれば、年間60万円の材料費削減に相当します(100万円×5%×12ヶ月)。(※歩留まり改善5%は一般的なモデルケースによる試算です。実際の効果は現場条件により異なります)

手作業管理が難しくなるパターン

限界 1

厚みの種類が増えると組み合わせが爆発する

カウンタートップ20mm・床材30mm・外壁タイル50mmなど、厚みの種類が3つ以上になると、「どの厚みをどのブロックにまとめるか」の組み合わせは人間の計算では追いきれなくなります。

限界 2

熟練担当者の判断に依存している

石材の経験豊富な担当者は「このサイズとあのサイズを組み合わせると1ブロックに収まる」という判断ができます。しかし担当者が変わると歩留まりが下がり、材料費が増える属人化が起きます。

限界 3

見積と実際の使用量がずれる

切り出しの配置を手作業で検討する場合、見積時の想定と実際のブロック使用数がずれることがあります。材料費の見積精度が低いと、受注価格の設定にも影響します。

積層最適化で石材加工の何が変わるか

使用ブロック数の最小化

厚みの異なる部品を同じブロックにまとめる最適な組み合わせを自動計算します。同じ部品セットをより少ないブロック数で切り出せるため、材料費と廃材の両方が減ります。

体積ベースで歩留まりを数値化

面積ではなく体積ベースの歩留まりで評価します。これまで感覚でしか把握できなかった厚み方向のムダが数値として見えるようになります。

見積精度の向上

ソフトが配置結果を出力するため、受注前に必要なブロック数を正確に計算できます。材料費の見積もりがより正確になり、価格設定の根拠を持てます。

→ ブロック材で厚み方向の最適化が必要な理由を詳しく解説

LayerNestが石材加工に向いている理由

LayerNestは、ブロック材から長方形・正方形の部品を切り出す用途に特化した2.5Dネスティングソフトです。石材加工には以下の点で適しています。

ダイヤモンドブレード・ウォータージェット加工に対応

刃幅(切り代)と部品間クリアランスをmm単位で設定できます。ギロチンカットモードを使えば、直線切断のみで実現できる配置に制約して最適化できます。

Excel / CSVの部品リストをそのまま読み込める

品番・幅・高さ・厚み・数量の列があれば、現在お使いのデータをそのまま読み込んで最適化できます。受注データのExcelをそのまま使えます。

DXF・PDF・CSVで結果を出力

配置結果をDXF(CAD連携)、PDF(加工指示書・見積根拠)、CSV(集計管理)で出力できます。現場への指示書として、また顧客への見積根拠として活用できます。

¥298,000〜(税抜・買い切り)/ 年払い ¥198,000/年〜

月間の石材購入費が50万円以上の現場であれば、歩留まり5%の改善で初年度中に回収できる価格帯です(※歩留まり改善5%は一般的なモデルケースによる試算です。実際の効果は現場条件により異なります)

今の受注データで、切り出しコストの改善余地を確認しませんか?

30日間の無料体験版で、お手持ちの部品リスト(Excel・CSV)を読み込んで体積ベースの歩留まりを確認できます。クレジットカード不要、インストールするだけですぐに使えます。

30日間 無料体験版をダウンロード

Windows MSIインストーラー(約61MB)

※ 本ソフトは長方形・正方形(矩形)部品専用です。多角形・異形形状には対応していません。

よくある質問

石材の切り出し最適化とはどういう意味ですか?

御影石や大理石などの石材ブロックから長方形・正方形の部品を切り出す際に、XY平面の配置だけでなく厚み方向の積層まで含めて最適化することです。どの厚みの石材をどのブロックからまとめて切り出すかを自動計算することで、材料のムダを削減できます。

石材の模様・方向性に制約はありますか?

現バージョンは部品の回転方向を固定する機能を持っていません。石目の方向を揃えることが必須な用途では、事前にサポートへご確認ください。カウンタートップや床材など向きが問われない用途は問題なく使えます。

ダイヤモンドブレードやウォータージェットの切断に対応していますか?

はい、どちらにも対応しています。刃幅(切り代)と部品間クリアランスをパラメータとして設定できます。ギロチンカットモードで直線切断のみの配置を生成することも可能です。

端材(残材)の管理はできますか?

現バージョンは切り出し後の端材を在庫として登録・再利用する機能は持っていません。主な機能は新規ブロック材からの長方形部品の積層配置最適化です。端材の再利用管理は別途行っていただく必要があります。

→ ネスティング・板取り最適化の完全ガイド(カテゴリ別15記事まとめ)

→ 素材別・歩留まり改善ガイド(石材・樹脂・金属)

→ 切り出し最適化とは?製造現場での意味・計算・効率化

→ 樹脂・エンプラブロック材の切り出し最適化ガイド

→ アルミ・スチールブロック材の切り出し最適化ガイド